涼しくなると、お水を飲む量が減りやすい季節。水入れのお水の減りだけで判断しないための見方と、おうちでできる小さな工夫、お湯にとかすヤギミルクの使い方をまとめました。
朝晩、ずいぶん涼しくなりましたね。
夏のあいだは「ちゃんと飲んでるかな」と、水入れを何度ものぞいていた方も多いと思います。
涼しくなると、つい気にかける回数が減ってしまう。実はこの季節、ワンコも猫も、お水を飲む量が減りやすくなります。
体にお水が必要なのは、夏も秋も同じです。今回は、秋に気をつけたいことと、おうちでできる小さな工夫をまとめました。
涼しくなると、犬も猫もお水を飲む量が減りやすい
暑い時期のワンコは、舌を出してハアハアと息をしながら、体の熱を逃がしています。涼しくなると、その回数も落ち着いてきます。
散歩から帰っても、夏ほどがぶがぶとは飲まない。そんな様子に気づく方もいるかもしれません。
獣医師の解説記事でも、涼しくなると飲む水の量が減り、おしっこの量も少なくなることが紹介されています(出典1)。
猫は、もともと乾燥した土地で暮らしてきた動物で、あまりたくさんは水を飲まないといわれています。そのうえ寒くなると動きがゆっくりになり、水を飲みに行く回数が減りやすい(出典2)。
夏は「暑いから飲んでほしい」と意識できていたぶん、秋は飼い主のほうも、水入れをのぞく回数が減りがち。
だからこの季節こそ、少しだけ気にかけてあげたいと思っています。

ごはんからも、お水はとれています
カリカリのドライフードは、水分が1割ほど。缶詰やパウチのウェットフードは、それよりずっと水分の多いごはんです(出典4)。

つまりウェットフードを食べている子は、ごはんを食べるだけで、お水もかなりとれています。猫で調べた研究でも、ウェットを食べていた期間は水入れのお水があまり減らないのに、ごはんと合わせた水分はむしろ多い、という結果が出ています(出典3)。
水入れのお水が減らないと心配になりますが、ウェット中心の子なら、それだけで足りていないとは限りません。
反対に、カリカリ中心の子は、水分のほとんどを水入れのお水からとっています。秋に水入れを気にかけてあげたいのは、こちらの子たちです。
秋にできる、お水を飲みたくなる小さな工夫
おうちで始めやすい工夫を集めました(出典1・2)。
- お水はこまめに入れ替えて、新鮮に
- 水入れを家の中の何か所かに置く。形や素材の違う水入れにすると、好みが分かることも
- 人の出入りが少ない、落ち着ける場所に置く
- 猫には、寒い時期に人肌くらいまでのぬるま湯を試す方法も
- ドライフードの一部をウェットにする
- 水におやつを浮かべて、飲むきっかけにする

お水の減りを見るなら、朝に決まった量を水入れに入れて、翌朝に残りを見るのがおすすめです。毎日同じ時間に見ると、いつもとの違いに気づきやすくなります。
何匹かで同じ水入れを使っている家では、誰がどれだけ飲んだかまでは分かりません。ざっくりとした目安として見てあげてください。
全部をやる必要はありません。おうちの子の様子を見ながら、ひとつひとつ試してみてください。
お湯にとかしたヤギミルクを、きっかけのひとつに
もうひとつ、私たちが紹介したいのが「毎日のごちそうヤギミルク」です。
オランダ産のヤギミルクから、ホエイ(乳清)を粉にしたもの。原材料は、ヤギホエイプロテインだけです。全乳をそのまま粉にしたヤギミルクとは中身が少し違うので、香りや味わいも少し違います。
我が家でも、食欲が落ちて、お水の減りも鈍いようなときは心配になります。そういうとき、ヤギミルクを出すことが多いです。
ただ、食欲が落ちた様子が続くときは、まずかかりつけへ。ヤギミルクは、体調が落ち着いているときの「何か口にしてほしい」のきっかけとして使っています。
これからの季節は、お湯にとかして、ほんのりあたたかいミルクにするのがおすすめです。とかす割合は、ヤギミルク1に対して水分10くらいが目安。お水でもとかせますが、お湯のほうがすっととけてくれます。

お湯でとかしたときは、十分に冷ましてからあげてくださいね。

ほかにも、いつものフードにそのままふりかけたり、手作りごはんにまぜたり。暑い時期には、とかしたミルクを凍らせて、おやつにすることもできます。
ただ、味の好みには個性があります。ふりかけて反応がいまひとつでも、お湯にとかすと飲んでくれる子もいます。
はじめは少しの量から。猫は、ワンコの目安の半分くらいから始めてください。アレルギーや持病が心配な子は、あげる前にかかりつけの獣医師さんに相談してください。
こんなときは、かかりつけの獣医師さんへ
次のようなときは、季節のせいと決めずに、かかりつけの獣医師さんに相談してください。
- 急にお水を飲まなくなった
- 反対に、急にたくさん飲むようになった
- 食欲や元気がない状態が続く、ぐったりしている
食欲が落ちた様子が何日も続くときは、ごはんやおやつの工夫より先に、まずは相談を。様子を見るより、早めに聞くほうが安心です。
おわりに
涼しくなると、ワンコも猫も、お水を飲む量が減りやすくなります。
水入れのお水の減りだけでなく、ごはんの水分も合わせて見ること。飲みたくなるきっかけを、ひとつ足してみること。

この2つを、秋のあいだ頭の片隅に置いてもらえたらうれしいです。水入れを、ときどきのぞいてあげながら。
出典
- 「秋に起こりやすい犬トラブル5選。健康管理のポイントと対策を獣医師が解説」ワンクォール(カインズ)2023年9月29日 記事を読む
- 「冬も大切な猫の水分補給!飲水量を増やす工夫とは」ねこのきもち WEB MAGAZINE 2020年7月1日 記事を読む
- van Diggelen RA, Gillies GJJ, Shoveller AK, Banton S, Kosmal PAL. Water intake and consumption behavior of colony and privately-owned healthy domestic cats fed 100% dry, 50% dry and 50% wet, and 100% wet diets: a comparison of research and home environments. Journal of Animal Science. 2026;104. DOI: 10.1093/jas/skag201
- 環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」(平成30年改訂版)2-1 市販のペットフードの種類と選び方 資料を読む